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スポーツカイトの飛ばし方 初心者のための飛ばし方マニュアル


                Kite Trick 手とり足とり

    line.JPG (3093 バイト)
                        Stall Axel   ストールアクセル   mark-Vdo60-30.jpg (26376 バイト)
                                                                    

この練習の前に習得すべき基礎技術は

 Push-Turn /Stall

<概要>                        
空に8の字を描いて飛ぶターンは、左右ともループ状のターンです。鋭いターンをしたつもりでも、ただ強めに引いて小さくループしたに過ぎません。1回転のターンをする場合、その旋回にはカイトの幅以上の空間が必要です。しかし、アクセルでターンすると、位置移動せずその場でクルリと反転ターンできます。
アクセルの種類はいくつかありますが、最も基本的なAxelがStallAxelです。(SpinしながらAxelを行うSpinAxelというAxelもありますが。)私達がトリックのやり方としての質問を最も多く受けるのも、このストールアクセルのやり方についてです。アクセルという技は、ただ飛ぶだけの段階を卒業したカイト・フライヤーが、最初に挑戦するトリックのひとつですが、トリックとして最もポピュラーなだけでなく、習得後は特にトリックとしての意識も無いくらい、普通のターンと同じように、ターンの感覚で頻繁に使うスポーツカイトの技のひとつです。ですから、何か特別なトリックをあえて習得されなくても、少なくともアクセルだけは最低限マスターしておいて損はありません。アクセルはその他のどんなトリックを覚える場合も、その基礎技術として絶対必要な「基本の技のひとつ」ですから、是非ともアクセルが出来るように練習されることをお薦め致します。
 

<操作方法>
ここから後はStall−Axelの説明ですが、省略してAxelと呼びます。なぜならば、Stall−Axel 以外の他のアクセルは、例えば、Spin−Axel のように正しい呼び名で呼びますが、フライヤーの間で普通に「アクセル」とシンプルに呼んだ場合は、大抵、Stall−Axel のことを指しているからです。

@ アクセルを行うためには、まず、スポーツカイトを空中で一瞬でも静止させることが絶対条件です。飛んでいるスポーツカイトを空中で瞬間的に静止させることを、「ストール(Stall)させる」といいます。(ストールのやり方についてはStallのページに詳しく書いていますのでそちらをご覧ください。


A 次に自分でストールさせたスポーツカイトに、回転を与え、アクセルをさせます。アクセルは右回転、左回転の左右どちらも出来ますが、ここでの説明は右手を曳いて行うアクセルで説明します。
まず、スポーツカイトを正立にストールさせ、一瞬でも静止したら、(グラついていても静止が崩れる前に、)右手を曳くと同時に、連動して左手を前に出します。引く感覚としては、ターンをするのではなく、カイトをそこでクリッと回す気持ちで行ってください。右手の曳きは、ラインを引っ張る感覚ではなく、鞭でカイトをハタくような、手首をパチン叩きつけるように素早く曳きます。曳きが遅いと回りません。

B この時のスポーツカイト自身の動きを順に書けば次のように動きます。
1.右手を強く引くことで、スポーツカイトは左に倒れるようにノーズを手
  前に出す。
2.左手が前に出てラインを押し出しているので、カイトの左半分は押し込   まれ右半分はラインで引っ張られた分、手前には押し出される。
3,スポーツカイトは一瞬腹ばい姿勢になってノーズを左に向け、そして向
  こう側に向けながら回転してゆく。
4.1回転したら正立姿勢に戻る。

いま1.の段階をやっています。

C 左手の出し量は、引いた右手のストロークの倍以上のつもりで大げさに前方に出して下さい。(右手を引いたあとに左手を出すのではありません。引きと出しは同時に連動して行います。この点は非常に重要で、僅か0.5秒、出し手が遅れても機能しません。)この時に左手は重要な役割をします。左手を前方に出すことで左のラインは大きく緩み、右手で強く曳かれたカイトは、ノーズを右から左に倒しながら、ノーズを向こう側へ押し出しつつ、一瞬腹ばいになりながら、
反時計方向に(下から見ると)回るのです。

D もし、左手の出し方が遅すぎたり、あるいは引いた右手に比べて弱すぎたり、出す分量が不足していると、右手で強く曳かれたカイトは、弾かれたように、上に跳ね上がったり、あるいは、小さなループとなってで終わったりします。
きれいなアクセルのためには、この左手(つまり曳いた反対側の手)が重要な働きをすることがお判りでしょうか。
スポーツカイトが回り切らず途中で止まる場合は、回転をかける手の引きが弱すぎるか、左手が充分出し切られていなくて、左手のラインがブレーキをかけてしまっているか、です。

E 回転させるスポーツカイトの動きについて、もう少し詳しく注釈しておきましょう。スポーツカイトが空中に居るときにカイトのセイルは風下に向かって風で押されていますね。ストールした瞬間はカイトのセイルから一瞬ですが風が抜け、風が押す力が減少し、カイトが引力で落下もせず、風で飛び上がりもせず、うまく釣り合いが取れて止まった瞬間です。この瞬間を狙って、回転を掛けたなら、回転中はカイトを引っ張っていたラインは、ホンの一瞬ですがスラック(緩んで)してカイトはラインからフリーになっています。
もし、左手を出すと同時に右手を引いているにも拘わらず、回転しないという方がいれば、それはラインがまだ張ったままになっていて、カイトがフリーになっていません。前述で「左手が重要」、と書いたのは、左のラインがフリーになっていれば、右手の叩き込みでカイトは傾くので、必ずその勢いで回ります。
もし、左のラインが充分に緩んでいなければ、カイトはノーズを手前から向こうに回すことができず、回らないのです。少しでも倒れないとスポーツカイトは回りません。
もうひとつの考え方として、次のような操作も可能です。
静止している物体を動かすには最初にパワーが要りますね。正立で静止しているカイトを右手で引くときに、左手を先にちょっと引いてから急に右手を引くとフェイントが掛かるので回し易いこともあります。回す瞬間に左手を同時に出さねばならない点は変わりません。

F アクセルの回転の入れ方が分かったら、今度はアクセルから離脱する方法を習得しておかねばなりません。カイトが回転を始めたら、
1.正立姿勢が右から左に反転するため大きく左に傾く。
2.カイトのノーズが向こうに押し出される。
3.カイトのノーズが回って来て右上に向く位置まで来る。
丁度このあたりの、1回転して元の位置に戻ろうとする、この時をとらえて両手を揃え、曳き戻してやらなければなりません。なぜならば、、スポーツカイトの右のラインは張っているけれども、左のラインはまだ緩んでいるため、1本のラインで支えられているような状態です。カイトはフリーになっていて支えがありません。そのままだと、回り切ったあとも回り過ぎてツンのめるか、風をつかめず仰向けにひっくり返るかしてしまいます。回り切るちょっと前に両手を引くと、緩んだラインは元に戻り、左右のライン長は一致します。そのタイミングは回り切る直前でないと間に合いません。つまり、回り切ってしまってから引き戻したのでは遅すぎます。眼で見てから反応すると間に合わないので、イチ、ニッ、サン、とタイミングで行います。そうすると、セイルに風がはらんで勢いよく脱出します。

ストールし、アクセル1回転したら、斜め上方に向かって離脱しますが、早めに手を揃えて下さい。そして、力強く曳いてください。このフォローが正しくできたなら、アクセルの終了も成功します。最初はこのフォローは遅れがちかも知れません。どっちに脱出するかわからないくらい方向も定まらないかも知れません。でも、何回かやっているうちに、感覚的に分って来ると思います。スポーツカイトの機種や大きさによって、アクセルのターンの質が異なりますし、また、風の強さによって、回転のスピードも違いますから、色々と試してみてください。

アクセルが出きるようになったら、逆回転を左手で練習してください。アクセルは右回転でも左回転でも、右左交互連続でもできるトリックです。また、続けて2回同じ方向に途切れず回せば、それはダブル・アクセルという技になります。ダブルアクセルは難しいです。最初は、2回転目でカイトの翼端に自分のラインを引っ掛けまくるでしょうから。まずは正しいアクセルを完全に習得してください。

また、ラウンチ(離陸)と同時に低高度でアクセルして飛び去れば、これはカッコいいラウンチになります。アクセルはスポーツカイトの飛びにメリハリをつける効果があり、アクセルとストールはセットとして使い慣れるようになるでしょう。

ただ、ストールされたスポーツカイトは左右にグラついて安定しません。特に風が充分に無い場合や風速が安定しないときはグラつきも大きくなり、ずり落ちようとしたりします。こういう風速での練習は逆に難しいので、できれば風速3mくらいあるときに、Std仕様の手ごたえのハッキリしたカイトで行ってください。
またストールが不十分で、ピタリと停まることはなくても、ゆれのタイミングを見計らって、回転に入ってください。スポーツカイトとフライヤーの間のラインが緩みすぎたり、張りすぎたりが、カイト・コントロールに大きく影響することを知り、一歩前進、一歩後退でカイトとフライヤーの間のラインの張りの具合を調整することが効果的なことも判って来ると思います。これらを完全に行うには手だけでなく、「足を使え!」と良く言われますが、まさにそうなのです。

「お手本ビデオ」は、できるだけ判りやすく、ゆっくりとしたAxelをご紹介するため、アクセル向きでない、今にも落ちそうな超微風下で行っておりますが、通常は風速2m以上、4m未満くらいで行うのがやりやすい風速でしょう。(ビデオにスローモーションの機能がないためです。ご勘弁を。)このようにゆっくりと回るものだと思わないでください。普通のアクセルは、この倍くらいの速さで回ります。その方が美しいです。
ビデオの最初の画面は左手から引いて回しているアクセルです。


  (Text /Video=エスク中野. VideoのカイトはMad. )

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