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スポーツカイトの飛ばし方 飛ばし方マニュアル


        Sport Kite Trick 手とり足とり
               --始める前に。--

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<使える道具には向き不向きがあります。>
もし、あなたがいっぱしのトリック使いになりたくてスポーツカイトの練習をするならば、「トリック機能のあるスポーツカイト」を持っていることが前提です。(機能のないスポーツカイトもありますので、あなたのスポーツカイトはトリックが出きるカイトであるかどうかを確かめておく必要があります。)そして、できればそのスポーツカイトは、(習得したいトリックの種類やレベルはともかくも)出来るだけトリックがイージーだとされている種類のスポーツカイトが望ましいです。トリックするには腕や手首の瞬発力を求めるので、もし大きいスポーツカイトだと、飛ばす人にパワーが必要になります。初心者の練習にはあまり大きくない方が楽なことは確かでしょう。
マレにトリック性能を持っているとは思えないタイプのスポーツカイトでトリックの練習をしている人がいます。これだとせいぜいアクセル止まりで、相当な時間をかけて練習しても成果は期待できません。トリックの上達速度はスポーツカイトに負う部分が非常に大きいのです。その点でスポーツカイト選びはとても重要です。トリック能力の低いスポーツカイトでもエキスパートだと、軽度なトリックは出来ますが、本当はベラボーに難かしいのです。つまりこういうカイトでトリックするのは既にトリックが出きる人が応用してこそやれるのであって、誰でも出きる訳ではありません。つまり、トリックの練習をするにはスポーツカイトは何でもいい訳ではないのです。容易でないもので始めると、意外と習得に時間がかかることもあるので、ショップに相談するか、スポーツカイトを良く知っている人に聞いてから始めるのがベストでしょう。

まず、トリックを習得する近道はトリックが「イージーに出きる」スポーツカイトを持っていることです。トリックがよく出きるスポーツカイトは性能が高く、値段は高そうだと思われるかも知れません。しかし決してそんなことはありません。すべての機能に対して万能的なスポーツカイトを求めるならば、それは高価でしょうが、トリックすることにだけに目的を特定すれば、低価格でも非常にトリックしやすいスポーツカイトがいくつもあります。反面、高価なスポーツカイトでも非常にトリックがし難しかったり、トリックの種類が限定されるものもあります。ストレートとターンの精度の高さに重点を置き、更に曳きが強い作りのスポーツカイトの場合は、トリック能力は概ね低いか難しいので、トリックの初心者の練習には避けたほうが無難です。
要するにトリックの練習に向いたスポーツカイトはその価格の上下ではなく、設計者の意図で最初からいいトリックをさせようとしたものと、トリック能力をついでに付けているものとでは全然違うのです。そんな見方でカイト選びをするといいでしょう。

次に、買ったままで使えるものを選ぶことはとても大切です。風速の変化でブライドルの糸目を少し移動する以外に何もしないで使えるものがベストです。スポーツカイトはいじることで飛行特性を様々に変化できますが、もし、いじらなければトリックできないスポーツカイトだったら知識の少ない初心者には向きません。もし、そういうスポーツカイトで練習を始めると、一体、トリックの練習をしているのか、スポーツカイトの調整をしているのかわからないような毎日になってしまいます。

<まず先にスキルありき。これが最優先。>
トリックの上達の早い人は、若干のスポーツカイトの不調を調整するために、何日も試行錯誤したりなどしません。うまく行かないのは殆どは風の調子が悪いからで、風が抜群に良ければ、よほどひどいカイトでない限り、どんなスポーツカイトもある程度良好に飛びます。で、まずはスポーツカイトの細かいことには目を瞑り、それよりも、スキルを上げることに時間を割いてください。実際、自分のスキルが上がってくると、何でこんなことに悩んでいたのかと思うようなことがわかってきます。年中スポーツカイトをさわりまくる人は、結局、うまく行かない理由はスポーツカイトだと思い、ちょっとした変化でスキルが落ちるので、またさわるのです。こういうことを楽しんでいる人もいるので、「するな」、とは言いません。しかし、トリックを早道で覚えたい人には、時間の無駄なので障害です。ある程度以上のスキルがついてからでないと、正しい調整はできるものではありません。殆どのスポーツカイトは、少しのバランス崩れくらいでも、うまい人が飛ばすと信じられないくらいうまく飛びますから、大半はスキルでどうにでもなると言っても、まあ過言じゃありません。

よくチューニングアップだとか、ポイントを出すとかで、多大な時間を費やしたものでありながら、その一部が逆に悪くなっているものに全然気づいていないカイトに出くわします。あるトリックをしやすくブライドルの糸目を変更し、確かにその効果はでているようですが、そのために、別の技が非常にやり難くなっていても、(その人がまだその技が出来ないために)気が付きません。もし、そのスポーツカイトで、新しくその技の練習をし始めても、それを出来なくしているのです。もとのままのブライドルでは何でも出来るいいスポーツカイトだったのに。。です。
もしかして、そのようなケースに陥っていて、一生懸命練習しているのに、成果が上がらずに困っている人は、いま使っているスポーツカイトをもう一度見直すことも重要でしょう。もし、大幅な変更を施しているならば、一端、元に戻してやってみることも選択肢に入れるべきです。特にヨーヨーさせるために過剰なバラストを積みまくっている人は、一時、ヨーヨーを諦めても、他のテクニックを練習するほうがいいのでは。 バラストを一杯積めば確かにヨーヨーは回りやすくなりますが、逆にコメットがし辛くなったり、スナップレイジーでノーズが突っ込み、勝手にヨーヨーしたりします。バラストは正しい位置と積む量があり、充分なな知識があれば、改良はできますが、下手にいじると悪くなることもあるのです。少ないバラストでも、カイトの動かし方でヨーヨーに入れることはできるので、ゆっくり入るヨーヨーから練習する手もあります。勢いでやるトリックは、たまたまそのカイトでうまく勢いがつく場合があって、それはスキルでやっている訳ではなく、ただの勢いなので、他のカイトではうまく出来ない可能性もあります。

全体にバランスがとれていて、トリックが容易で、瞬発力の掛け易いカイトをもって練習すれば、上達は早いでしょう。チューニングアップなどもやらず、バラストも多くし過ぎずに、自分の腕だけで何とかしようとすれば、必ず見えてきて見事に克服できるものです。些細な部分の修正などはその後に勉強してやればいいのですから。

<練習する種目には順番がある。>
トリックの練習を始めるには、最初の段階で始めるべきトリックがあり、それを順番に習得しなければなりません。なぜならば、トリックは難しくなるほど、その前段階で習得したスキルを使うため、そのスキルなくして上位のトリックの習得は無理なのです。よって、コメットが好きだからとしても、カスケードもスナップレイジーもできない人がコメットをいきなり習得するのは困難なことなのです。すべてが積み重ねになっているため、(一部に、例えば、フェードなどいきなり入れるものも無いことは無いですが。)忍耐強く順番に覚えることが、急がば回れ、で、習得の早道になります。
トリックでの飛ばし方が他の飛ばし方と違うところは、トリックしているスポーツカイトのラインをスラック(緩ませる)させる場面が圧倒的に多いのです。これは「一端緩めてスグ引き戻し」、を繰り返しています。ということは、スポーツカイトの位置とフライトラインを経由した自分の立ち位置が、常にドンピシャな位置関係にあらねばなりません。そうすればラインの緩め過ぎや引き戻し遅れもなく、スポーツカイトはコントロール通りにに飛びます。そのためには、手だけでなく足も使わねばなりません。(一歩前進・一歩後退などで)この立ち位置の重要性も忘れずに頭に入れておきましょう。

トリックはあらゆるところにコツがあり、あちこちにフェイントが入っています。よって、一人で名人のビデオ画面の解析をするよりは、既にトリックの出きる人に聞くほうが絶対に早いのでそうしてください。あなたの周りに、上手な人はいませんか。ただ、レベルの低いトリックは丁寧に教えてもらえても、レベルの高いトリックは容易に教えてもらえない場合もありますよ。それはその人も苦労してコツを覚えた以上、そう簡単に教えられるか、ということもあります。そういう人には感謝とリスペクトをもって対しましょう。そうしないと2度と教えてもらえませんからね。

<練習のし過ぎは怪我の元。>
トリックはパワーなり。と言ってもいいくらい瞬発力を必要とします。とろーりとろーりではスポーツカイトは反応しません。特に風が強めの日は、手首や指先の握力は更に大きくなりますから、一度に長くやると手の負担が大きく、筋を傷めます。(私の左手は既に腱鞘炎で滅茶苦茶になってます。)よって、1時間に1回くらいの休憩は必要です。そして、その度に水分補給することが望まれます。水分はスポーツドリンクだけでなく、スポーツドリンクと水を半分ずつ給水すると吸収がいいと書物に書いてあります。また、6時間以上連続して練習したときは、腕・肘・肩をアイシングすると故障を防ぐのに良いようです。(故障した後では直りません。若くない人は特にお気を付けください。)
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