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スポーツカイトの飛ばし方 初心者のための飛ばし方マニュアル


風は天下のまわりもの

SashieHP490-013.jpg (46113 バイト)

  • 風の強さを表わす方法として、有名なビューフォート風力階数があります、これは1806年英国海軍の海将・サー・フランセス・ビューフォートによって考案された、風の強さを視認によって表現する表示方法です。例えば、木の葉が軽く音を立て、風が頬をなでる感じがし、旗が少し揺れる。このような状態をライトブリーズと呼び、風速は1.6−3.3m/秒。スポーツカイトの飛行としてはUL仕様のような軽いタイプにはピッタリ。スタンダード仕様にはちょっと弱めの風。もう少し風がでて、木々の小枝が擦れ合い、葉がサーッと音を立て、旗がばたばたして来ると、それをジェントルブリーズと呼び、風速は3.4−5.5m/秒で、スポーツカイトにとっては飛ばしやすい風になります。しかし、実際にスポーツカイトを飛ばしてみると、同じ、5m/秒の風でも風には色々な種類があり、その質によってはカイトの反応がかなり異なることがわかります。5mあればいい風!、と言えるかとなると実はそうでもない時もあるのです。

  • 簡単な風速計でも、大まかな風速は計れます。慣れて来ると、風速計がなくても肌に当る風の感じで大体の風速は分かるようになります。もっと高価な風速計で計ると、平均風速まで表示してくれます。手を伸ばして計った風は地表面近くの風ですから、上空では実はもう少し風はあります。このようにして、風速をかなり正確に知ることはできます。でも、その値だけでは風は判断できません。風は機嫌のいい時ばかりではありません。

  • お天気によっては不機嫌でムラッ氣のある風がやってきます。バーッと強めに風が来たかと思うと、バタッと風が無くなったり、また続けてドーッと来たりします。パッパッと点線のように途切れた風が来たり、方向がどんどん変わったりすることもあります。このように風速の変化が激しい状態をガスティ・ウインドと呼び、カイトフライヤーにとっては、やっかいな風となります。

  • 平穏なお天気の場合でも、スポーツカイトを飛ばすと、ウインドエンベロープの中はところによって風速が異なっています。ウインドセンターとウインドエッジではウインドセンターの方が風が強いのは当り前ですが、ウインドセンターの部分でさえ強弱のスポットが度々存在しています。チーム・フライトをすると、それぞれのフライヤーのカイトには、それぞれに異なった風速の風が当っていることがわかります。強い風の部分はカイトのスピードが上がるため減速し、、弱い風の部分のカイトは加速しながら全体のスピードを合わせているのです 。もし、あなたが生まれて初めてチームバレーの練習をやったなら、意外と神経使って疲れるのでびっくりするでしょう。

  • 風には、感じで言うと、重い風と軽い風、そして、コシの強い風とコシの弱い風があるようです。また、粘りのある風もあります。(うどんかそばみたいですが)これはカイトに当ったときの風の印象ですが、同じ5m/秒の風でも、この風の質感によって、カイトの反応は大きく変わります。冬場の風は重い感じがし、夏場の風は軽い感じがします。しかし、台風の影響を受けた風は夏場でも重いようです。コシの強い風は風速が弱くてもはっきりとした手応えがありますが、コシの弱い風はふわふわして反応が鈍いような気がします。そして、粘りのある風がくると、1m/秒あるかないかのような風でさえ、地上スレスレで極端にスピードを落としていても、なかなか失速せず、落ちそうで落ちない状態をよく保ちます。こういう風はトリック向きではあります。

  • ひとくちに風といっても、風には風速以外の質的要素が含まれているようです。東京の葛西臨海公園は太平洋の風が遠くから真っ直ぐにやってくるとみえて、結構コシのある重めの風のように感じます。それに比べ、大阪の二色の浜の風は大阪湾内を回遊する風のようで、弱くコシがないように思います。瀬戸内海は全般に弱めでコシがない時が多いのですが、ときによっては重く粘りのある風に恵まれる場合もあります。なぜこのように風の質が違うのでしょうか。一説によると風に含まれる水分、つまり湿気の含み具合と、直進的に来た風か、あちこちにぶつかり反射してきた風かで印象が変わるといいます。このように、地域によって風が質的に大いに違うとなると、自分がいつも慣れ親しんでいる風が一番いいと感じてしまう可能性もあります。

  • 普段弱めの風でフライトさせているフライヤーは強めの風が苦手の場合がありますし、普段明確な反応のある風で練習しているフライヤーはスカスカの風が苦手ということもあるでしょう。スポーツカイトは自然が相手である以上、自分に都合のいい風ばかりは来てくれません。ヨーロッパに遠征するチームは普段から風の強いところを選んで、強めの風で練習しておかないと勝負できない、とアフターショックの人たちが言っていたと、聞いたことがあります。

  • 風がガスティーな時は、ホントはあまり飛ばしたくない。でも、無理やりにカイトを言いくるめて飛ばしてしまう。風が強すぎる時はロッドが折れたりするから飛ばしたくない。でも、どうしても我慢できず飛ばして壊したりもする。風があまりに無い時はただ浮いているだけみたいになるので面白くない。でも、ヘロヘロになりながらも飛ばしてしまう。夏の暑い時は頭がボーッとするので飛ばしたくない。でもはーはー言いながら喉がカラカラになっても止められない。そして、風がよくて天気もいい日は、陽が沈んでもやめたくない。スポーツカイトに魅了されたフライヤーはみんなそんなものでしょー?

                                           text Nakano

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